満員電車

2019年5月28日

らむと
「す……す……すみませんでした」

僕は、知り合いでも何でもない
1人の男と共に
今目の前にいる
コワモテの大男に頭を下げていた…

その後、
ドッと疲れた僕は
ふらふらと
家路についたことを今も覚えている…

~~~~~~~~~~~~~~~~~

今日は
めずらしく
”僕”の話をするね。

僕とおっさんの
働く職場は、
僕の当時住んでいた
実家とは
違う他府県にある。

僕は、早朝に起きて
身支度をさっと
済ませて出発した。

最寄り駅までは、徒歩だ。

それから、
電車を二回乗り換えて
少し歩くと職場に到着する。

行きも帰りも
通勤ラッシュのピークと重なり
大変だったことを覚えている。

仕事の忙しい時期は、
家に帰れず
職場に泊まっていたりもした。

その時の僕の、
風呂場は決まって洗面台だった。笑

その日も、
前日に職場に
泊まっていた日だった…
疲労困憊のなか、
その日の仕事を終え
みんなに挨拶を済ませてから
帰宅した。

最後の乗り換えを終えて、
あと30分で
自宅のある最寄り駅に
着くというときに
事件は起こった。

車内は満員で、
酒の臭いや
汗や化粧の臭いがした。

独特の窮屈な空気の中、
すし詰め状態で
僕は運ばれていた。

疲労からか、
僕の意識は朦朧である。

らむと
(なんか、さっきから重いな………)

なんだか
急に身体が重くなった様に感じた。
でもすぐに
きっと疲れているからだろうと思い
もうひと頑張りと
自分を元気づけた。

らむと
(やっぱり重いな………)

うつろな、
閉じがちだった目を
ゆっくりと持ち上げ、
重さの感じる方向を見た。

すると
見知らぬ男性が僕に対して
もたれ率100%で、読書してやがる。

一瞬にして、僕はキレた。
けど、すぐに冷静になり
ゴールは目前なので、
疲れているし
僕が我慢すれば、
このまま何事もなく終わると思った。

だから我慢した。

でも電車は揺れた。
もたれ率100%の男性の体重
プラス
その前後左右の人たちの体重まで
僕にかかってきた。

もう我慢の限界だった…

けれど、読書男に
ラストチャンスを
与えてやることにした。

次、また電車が揺れても
自力で立たなければ
制裁を与えることにしようと思った。

そんな矢先
電車はすぐ揺れた。

決行の時がすぐに来た。

車内の度重なる揺れにより
所々にスペースという名の
オアシスができていた。

そのオアシスは
とうとう僕の周りにやってきた。
チャンスである。

次の揺れに備えて
ポジションと
準備を整える僕。

その間も読書男は、
もたれ率100%である。

らむと
(よいぞ…よいぞ…読書男よ。
 もっともたれるがいい。)

次の瞬間、電車が揺れた。

らむと
(待ってました!今だ!!!)

僕は、揺れと同時に
サイドステップで
不安定ながらも
オアシスゾーンへと移動する。

読書男はというと…
もたれれるはずの僕が
急にいなくなったもんだから
ビックリしながら
飛んでった。

盛大に車内を飛んでった。

らむと
(しめしめ…ふふふ…笑)

僕はそんなことを
思っていたと思う。

再び読書男に、目をやると
あら気の毒。

見るからにコワモテで
綺麗にスーツを着こなす
大男に、絶賛ダイブ中であった。

次のタイミングには
眉間にシワを寄せながら
コワモテの男が
割と大きな声で、読書男に怒っていた。

大男
「なにしとんじゃい!!!
 しっかり立たんかッー!!!!」

ごもっともである。

らむと
(うんうん。
 いいこと言うな~
 このオッサン。やるやん。)

俺氏、歓喜の瞬間である。

そんななか、電車が再び揺れた。

そして
ゴンッ!!!
重い音が鳴った。

僕は目の前が
真っ白になった。

しばらくして
見上げた光景は、

綺麗でもなく…

星空でもなく…

コワモテの男の姿であった。

らむと
(あ……やべっ……)

目の前にいる
この大男の眉間は
シワシワであった…

そうである。

俺氏も、無事
読書男と揃いもそろって
このオッサンにダイブである。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

時間を巻き戻そう。

もたれてくる
読書男に対して

次の電車の揺れで
オアシススペースに
サイドステップをして
かわすことを決めた俺氏。

無事成功である。

がしかし、
問題があった。
足元には、全くもって
オアシススペースが
なかったのである。

不安定。

けれども、
そんなことを知らない俺氏は、
ただいま、歓喜の渦にいる。

逆転満塁ホームラン。。。

そうこうしているうちに
どこからともなく
怒号が車内を響く。

大男
「お前もかーッ!!!!!
 しっかり立たんかッー!!!!」

あ!
ここで話は
ちょっとだけ変わるんだけど

”きゅうり”の99%は
水分らしいよ。
だから、雨の日
空から降ってくるのは
1%は雨なんだけど、
99%は”きゅうり”らしい。

空から降る一億の”きゅうり”。

ちょっとだけ話が
それちゃったから
話を戻すね。

では、クライマックス。

大男の胸板は厚く
頼れるアニキ的な感じがした。

なんだか落ち着く
きっと僕が女なら
惚れていたかもしれない。

次の瞬間”僕ら”は意気投合し

読書男&らむと
「す……す……すみませんでした」

僕は、知り合いでも何でもない
1人の男と共に
今目の前にいる
コワモテの大男に
頭を下げていた…

その後、ドッと疲れた僕は

ふらふらと
家路についたことを今も覚えている…

では、また次回。

            

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20代前半
ガリガリで一般的な身長。
口が悪く、短気。でも人たらし。
B型。効率主義。犬好き。
年齢後輩、職場先輩。
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